今回おススメする書籍は、三木義一先生編著の「よくわかる税法入門」となります。この本は私が大学4年生の時に初めて購入した本となります。当時は第4版でしたが、現在は第17版まででていたのですね。税理士を目指す学生や新人税理士には是非とも読んでほしい書籍となります。三木先生の本は、この本以外にも多くの税金に関する本がありますが、私はこの「よくわかる」シリーズが大好きでした。関連する本としては、「よくわかる法人税法入門」、「よくわかる国際税務入門」、「よくわかる相続税法入門」があります。「よくわかる相続税法入門」は比較的最近出たのか、私はまだ未読でございます。社会人1年目の時には、よくわかるシリーズ3冊を通勤の電車で毎日読んで、それぞれ5周(通読)しておりました。たくさんの本を読むのももちろん良いのですが、1冊の良書を理解できるまで何度も読み込むというが、能力がUpすると私は考えております。
この本を何故お勧めするかというと、税金の本質を深く学べることができることにあります。税理士試験を勉強していると、暗記重視となり、税法理解が後回しになってしまう場合があります。税法理解するための基本的な考え方をこの本では学べることができます。
例えば、「法人間の受取配当金については、二重課税を排除する見地から益金不算入とされる」ことは、税理士あるいは税理士を目指す方は誰でも知っているかと思います。それは基礎中の基礎だからです。では、もう少し踏み込みます。この受取配当金の益金不算入については、「法人擬制説」の観点から説明することができますが、皆さんはそれを説明することはできますでしょうか?「受取配当金=益金不算入」を暗記することは誰でもできます。実務上も最低限それだけ覚えておけば良さそうではあります。ただし、ワンランクレベルアップした税理士となるためには、制度理解(税法理解)というのが大切になってきますので、是非この本を手に取り、ワンランクレベルアップを目指しましょう!