税務ブログ

日本人は貧しくなったのか?

最近よくネットニュースで見かけるようになったのが、日本凋落のニュースですよね。1人あたりのGDPが韓国や台湾に抜かれる話だったり、日本人の給料が先進国で最下位争いをする話だったり、そこまで卑下しなくてもと思うような暗い話(ニュース)を多く見かけるようになった気がします💦

これまでの人生36年を振り返ってみると、確かに日本全体としては貧しくなったなと思いますし、今後もどんどん貧しくなる(貧富の差の拡大)のだろうなと個人的には感じたりします。

消費税の負担率からみても・・・

小さいころに家が立ち退きとなり、新築に立て替えたのは1996年の事でした。当時は小学4年生でしたが、その時の消費税率は3%でした。今僕が家を購入するとしたら消費税率は10%が適用されますので、差額の7%分は貧しくなったと考えることができるかもしれませんね。土地を除く建物3千万円(税込み)を購入した場合の消費税の負担額はそれぞれ以下となります。

<1996年当時:消費税3%の負担額>

30,000,000 * 3/103 = 873,786円

<2023年現在:消費税10%の負担額>

30,000,000 * 10/110 = 2,727,272円

<差額>

なんと、1,853,486円。

1996年当時と比較すると、現在では1,853,486円多く消費税を多く負担することとなります。つまり、建物の購入予算として税込3千万円と設定した場合には、1996年当時と比べると、1,853,486円分の建物の設備を諦めるほかなく(例:トイレのウォシュレットを諦める、台所が狭くするなど)、1996年当時と比較して貧しくなったと言えるのではないでしょうか?もちろん、当時と比較して現在では技術が進歩したことによる建設費削減があるという反論もあるかもしれませんが、消費税の負担率という観点からでも日本人は貧しくなったように思います。

平均給与からみても・・・

さらに悪いことを言えば、日本人の給与は1996年当時と比較しても現在の方が低いというのも悲しい現実ですね。。厚生労働省のデータによると、1996年の平均給与は約470万円ほどですが、国税庁のデータによると、2021年平均給与は443万円だそうです。平均給与が増額するどころか減少してますね💦

少子高齢化が進み、働けない(あるいは仕事をセーブする方)ご老人が増えているので、平均給与が減少するのは当たり前だという反論もあるかもしれませんが、ここでは日本人全体としての観点から考えております。

(注)厚生労働省の集計データと国税庁の集計データで計算方式は異なるかと思いますので、あくまで参考となります。なお、それほど大きな違いは生じないと思われます。

(出典:厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-08-02.html

(出典:国税庁)

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2021/pdf/002.pdf

国民負担率が大変なことに・・・

下記は財務省が公表している国民負担率の推移となりますが、国民負担率がすごいことになってますね💦令和4年度の見込み値で46.5%となっております。所得の半分近くが税金や社会保険料として国民が負担しているということとなります。少子高齢化なので当然と言えば当然なのですが、社会保障負担率が大幅に増えていますね。。

なお、留意すべき点としましては、ピンクの折れ線グラフ(財政赤字を含む国民負担率)ですね。令和4年度の見込み値で56.9%に達します。下記財務省の説明によりますと、「・・・これは将来世代の潜在的な負担として財政赤字を加えたものです。」とのことです。敢えてこのような比較をするということは、財務省としては、現在の国民負担率では満足していないということなのでしょうかね・・。これからの若い世代(僕らも含むと思っています)はホントに大変ですね😢

これまでのツケを将来世代に回した政治家(結局は国民の責任ということになるのでしょうが)の罪は重いように思います。

(出典:財務省)

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a04.htm

周りを見渡してみても・・・

周りをみてもやはり日本人は貧しくなったのかなと思います。日本人が貧しくなったなと思う瞬間を下記に挙げてみましたが、皆さんはどう思われますでしょうか?

<ガソリン>

ガソリンもかなり高くなりましたね。現在は都内でレギュラーガソリンが約160~約170円程で推移しているかと思いますが、僕が高校生の頃アルバイトしていたエネオス(地方の田舎町)では、当時(2004年頃)の価格は約100円~約110円程でした。当時はイラク戦争の時代だったのですが、その当時と比べてもホントにガソリン代は高くなりましたね。。地方では車が必須ですので、地方在住の方はかなり負担感を感じているのではないでしょうか。

<持ち家率>

僕らの世代と親世代で価値観の違いもあると思いますし、地方によっても状況は異なると思いますが、なんとなくですが、周りの友人を見ても(そういう私も含む)、持ち家率が親世代と比較しても低いような気がします。最近の物価高騰もあるかと思いますが、やはり消費税の負担感は大きいような気がしますね💦

<テレビ番組>

昔のテレビ番組は今よりもずっとお金をかけていたように思います。根拠のデータがあるわけではないですが、賞金が貰える番組(素人含む)も多かったような気がします。私の知っている限りでは、素人参加型の賞金番組は、現在は「新婚さんいらっしゃい」ぐらいしか思いつきませんね😢

YouTubeでトリビアの泉のトリビアの種というコーナーを見ると、セットに凄いお金をかけているなと感じますが、最近ではそのよう番組も少なくなって、お金がかからないような番組構成になっているような気がします(私があまりテレビを見ていないだけで、実はあるのかもしれません)。昔のTV番組を知っている世代からすると、現在のTVは何となくしょぼく感じる(貧しく感じる)のは僕だけでしょうか?

僕らはどうしたらいいのか?

日本全体が貧しくなっていく中で、「僕らは結局どうしたらいいのか?」という疑問にぶつかると思います。私が10代(あるいは20代前半)であれば、間違いなく海外に活路を求めるでしょうが、30代後半に差し掛かるとやはり日本にとどまるしかないのかなとも感じます。たしかに日本の未来は明るくありませんが、自然豊かで治安も良く、料理も美味しいし、社会インフラも一応は整っていますので、贅沢をしなければまあまあ住みやすい国なのではないかなと割り切れるような気がします。結局は心持次第なところはありますが、精神的に豊かになることを目指すのが大切なのではないかと思った次第でございます。